
鼠径ヘルニアのうち、先天性のものについては、たまに自力で治る子供もいますが、大人になってから発生する鼠径ヘルニアの場合にはほとんど自然治癒することはありません。放置すると症状が悪化していく一方ですから、大人が鼠径ヘルニアと診断された場合は早いうちに手術を受けることになるでしょう。
一応、臓器が突出しないようにサポーターで抑える方法もありますが、常時装着しておく必要があるなど、通常生活にかなりの負担を強いることになります。もしも手術することになった場合のために、代表的な3つの手術方法を紹介しましょう。
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臍ヘルニアはほとんどが先天性で、しかも9割以上という抜群の自然治癒率を誇りますので、あわてて手術する必要はありません。しかし、2歳以上になっても自然治癒せず、保護者が早期の治療を要求する場合や、3〜4歳を過ぎても治癒しない場合、まれにですがはみ出した臓器がかんとん(抑えても戻らなくなり、血流が邪魔された状態)ヘルニアを起こした場合は手術を行うことになります。
手術そのものは余計な皮膚を切り取って縫い合わせ、必要に応じておへそを成形する方法です。縫合跡はおへその中に隠れるので目立ちませんし、治療後の再発もめったにありません。

先天性で横隔膜ヘルニアを持って生まれてきた場合、大抵は赤ちゃんがおなかの中にいるうちに医師がこのヘルニアに気づき、早期に帝王切開で出産することになります。これは、成長すればするほど脱出した臓器が赤ちゃんの肺を押しつぶし、危険な状態になっていくからです。
この場合は出来るだけ早期に、手術に耐えられるようになった時点で速やかに手術が行う必要があります。手術方法は生育時にふさぎきれなかった横隔膜を閉じる方法が行います。しかし、残念ながら最高の環境で早期に手術が行われても成功率(生存率)は芳しくないのが実情です。

食道裂孔ヘルニアには滑脱型(かつだつがた)と、傍食道型(ぼうしょくどうがた)があります。(詳しくは食道裂孔ヘルニアをご覧ください)手術の対象になるのは、傍食道型、その中でも出血や逆に血がめぐらないなどの症状がでた場合、もしくは悪質な合併症が見られた場合がほとんどです。
乱暴な言い方ですが、合併症を手術したついでに行われることもあります。それ以外の場合は、大抵胃酸を抑える薬などで症状を悪化させない処置がとられます。手術には開腹した後、食道裂孔を狭める、胃や食道を固定するといった処置をほどこす開腹手術と、内視鏡による腹腔鏡手術があります。現在ではどちらの手術も健康保険の対象になっています。

脳ヘルニアは、ほかのヘルニアと違い他の症状・病気の最終段階として起きてくるものなので、すぐさま手術が必要となります。緊急で行われることが多いので、他のヘルニアと違い保存療法はまずありません。手術方法は開頭(かいとう)して圧迫原因となる浮腫・出血などを除く事になります。

脳ヘルニアや外傷性の横隔膜ヘルニア、もしくはかんとんヘルニア、先天性の横隔膜ヘルニアなどは大変に緊急性が高く、すぐにでも適切な治療及び手術を必要としますが、多くのヘルニアであれば、今日すぐに手術しなくてはいけないと言うほどあせる必要がありません。
大抵は都合のいい期日を選んで、準備を整えてから行うことが多いので、心構えもしやすいと思います。その心構えをするときに大事なのがヘルニアに対する知識。手術が決まったら、どのような手術をどのような方法で行うのか、その危険度はどのようなものか、など医師とよく話し合っておきたいものですね。
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