手術の前に試してもらいたい、さまざまな治療法

ヘルニアの保存療法

快方に向かう可能性が高いものの、症状がきつくて厳しい腰椎椎間板ヘルニアを中心に、手術しないで症状を改善する手段を探ってみましょう。

保存療法とは、大雑把に言うと手術以外のほぼ全ての治療を指します。脳ヘルニアなど、一部の緊急を要するヘルニアや、手術以外にほとんど症状改善が期待できない鼠径(そけい)ヘルニアをのぞけば、大抵は投薬や生活習慣の改善といった保存療法によって快方に向かいます。

椎間板ヘルニア以外の治療

その前に、椎間板ヘルニア以外のヘルニア治療についてざっと紹介しておきますね。

臍ヘルニア

基本的に自然治癒する事が多く、放置しても問題ありません。治療行為は特に必要ありませんが、大きくなっても治らない場合には手術します。

鼠径ヘルニア

投薬・安静などで治る見込みが少ないため、基本的には手術で治療します。臓器の脱出を抑えるサポーターもありますが、安静に出来ないときは常時使用する必要があります。

横隔膜ヘルニア・脳ヘルニアなど緊急性のヘルニア

即座に手術が必要です。手術によって治療できた後でリハビリテーションや投薬治療を行います。

食道裂孔ヘルニア

出血・血流不良・合併症などが無ければ、投薬による対症療法によって症状改善が望めます。先にあげた症状が無ければ、手術は行わないことがほとんどです。

椎間板ヘルニアの治療

もちろん椎間板ヘルニアには手術という選択肢もあるのですが、それはよほど程度がひどいときであり、普段は症状を和らげるための薬や、安静にする、片寄った生活習慣を直すと言った方法で症状の改善を狙います。ここでは、さらに併用することで治療効果を上げられるものや、痛みをやわらげてくれるものなど、椎間板ヘルニアと闘うサポートをしてくれる治療方法を紹介していきましょう。

痛みの改善・ブロック注射、低周波治療

椎間板ヘルニアは、なったことがある人じゃないと解りませんが、はっきり言って激痛です。いい若いもんがトイレにはいずっていかねばならないくらいです。それでも私の場合は、おしっこしたいと言う感覚が解るだけマシでしたが、悪化するとこの感覚すらなくなりかねません。さて、なぜこんなに痛いかというと、はみ出た髄核が痛みを感じる神経をつついてくれるからです。そこで考え出されたのがブロック注射。

これはヘルニアより上(より脳に近い部分)に麻酔を打ってしまうというものです。痛いという信号が脳に伝わるのをブロックするのでブロック注射といいます。下半身全体をカバーする硬膜外ブロックや、特定の神経根だけを狙い打つ神経根ブロック注射などがあります。どちらも医師が必要と認めた場合、健康保険が適用されます。

ブロック注射のメリット

なんと言っても痛みから解放されること。痛くて身体が動かせないので身体がこわばる→動くのを避ける→動かない分筋肉がおとろえ、ますます悪化する→以下繰り返しという悪循環を断ち切ってくれます。また、大抵の場合、ブロック注射の効果が切れて痛みが戻ってきた場合でも、当初よりは痛まなくなることがあげられます。

ブロック注射のデメリット

痛みを止める注射であるブロック注射そのものがかなり痛いこと、麻酔を神経系(の傍)に打ち込むので、事故の危険があるなどがあげられます。また、薬の効き方にかなり個人差があり、大抵の場合は注射後しばらく痛みが取れるのですが、その後どのくらいの期間痛まないのか、再び痛み出した場合の痛みの程度などは、個人差が大きくなります。

低周波治療

考え方がブロック注射と似ているのが、低周波治療です。こちらはどういうものかというと、痛みを脳に伝える信号というのは電気による微弱な信号ですが、人為的に電気信号を発生させ、痛みが脳に伝わるのを邪魔してしまおうというものです。

メリットとしてはリスクが少ないこと、個人差はあるものの、大抵の場合痛みを和らげることが出来るなどがあります。デメリットはさほどありません。なお、保険は医師の診断の元に適用されます。

症状改善・再発防止に:整体、カイロプラクティック

先にお断りしておきますが、本来カイロプラクティックと整体は似て非なるものなので、両者をまとめるのは適切では無いのですが、目的としては変わらないのでまとめさせていただきました。さて、椎間板ヘルニアを治療・予防するには姿勢の乱れや骨盤のゆがみを治すのが有効です。

そのため、身体のゆがみを取る整体が有効になる事があります。きちんとした接骨院での医療行為と認められるか、担当の医師がこの患者には整体は有効なのでやったほうが良いと指示した場合には健康保険が適用されます。逆に言えば、勝手にマッサージ屋に行って腰を揉んでもらうような私的理由では、健康保険が適用されないことがあります。

整体のメリット

効果がある人には劇的に効くことがあげられます。骨盤や背骨のゆがみを治すので、治療及び再発防止の役立つことなどがあげられるでしょう。手術を行わなくても痛みを軽減できる手段として、試してみる価値はありますね。

整体のデメリット

効かない人にはほんとに効かないこと、保険が適用されるかどうかが、ややあいまいなところ、ヘタな整体師に当たると逆に悪化しかねないことなどがあげられます。事前にその整体師の評判・口コミを調べて、信頼できる人を探すのが大事です。

症状改善のサポート:鍼灸(しんきゅう)

鍼灸は針灸とも書くように、ハリ治療とお灸のことです。古風な感じではありますが、今では椎間板ヘルニア用のハリ治療を謳う鍼灸院も多く、注目されている治療です。鍼灸そのものでヘルニアが治ると言うより、ヘルニア治療の一環として併用されることが多いようですね。整体同様、医師が治療に効果ありと勧めてくれた場合は、健康保険の対象になります。

鍼灸のメリット

整体より穏やかなので、悪くても悪化する事は少なく、効く人にはとても効くこと。費用は一回数千円なので、さまざまなリスクが少なく、安全に試すことが出来るのが大きなメリットになります。手術するほどではない人には試してみるのもいいでしょう。

鍼灸のデメリット

効果がある人とない人がはっきりわかれること、長期間の治療を要すること、最初から劇的な効果がでる事はまれなので、少なくても複数回行って様子を見なければならないことなどがあげられます。

手術以外のヘルニア治療のまとめ:痛みと無理に闘わない

ヘルニアの症状としてつきものなのが、痛みです。そして、やはり痛いのはつらいものですね。そこで病気を治す治療とはまた別に、痛みを取り除いたり軽減させたりすることを目的にした治療を行うことがあります。こうした治療をペインクリニックと言います。普通の病院では麻酔科などがその役割を果たします。

今回紹介したブロック注射や低周波治療も、このペインクリニックに含まれます。椎間板ヘルニアの場合は特に、痛みが長引いたり、再発したりすることが多く、こうした手術以外の療法に頼ることになるでしょう。幸いなことに、現在では(条件付ながら)保険が適用されるので、じっと痛みをこらえるより、積極的に痛みをなくすことを考えていきましょう。

ほうじょうカイロプラクティック
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