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頚椎椎間板ヘルニア

最近では、鼠径ヘルニアよりも、椎間板ヘルニアの方が一般的になってきたかもしれませんね。

ところでヘルニアを起こしやすい場所のページでも紹介しましたが、椎間板は背骨と背骨にサンドイッチされた具のようなもので、クッションと潤滑剤の役割を果たしています。

この椎間板の“具”がつぶれてはみ出た状態を椎間板ヘルニアと呼びます。

ここでは、椎間板ヘルニアのうち腰骨(腰椎)の椎間板にヘルニアが出た場合について話します。

他にヘルニアを起こしやすい首(頚椎)のほうは頚椎椎間板ヘルニアのページで紹介します。

椎間板ヘルニアの種類

椎間板ヘルニアの種類

椎間板ヘルニアには二種類があります。

一つは脱出型、もう一つは膨隆型(ぼうりゅう-がた)と呼ばれるもので、それぞれ特徴があります。

脱出型椎間板ヘルニア

椎間板は、柔らかい髄核(ずいかく)を、硬い繊維輪(せんいりん)で包んで保護する形になっています。

繊維輪は硬い事は硬いのですが、あまり無理をさせるとヒビが入ることがあります。

そのヒビから髄核が外に脱出してしまったものを脱出型と呼びます。

大抵はヒビが入った瞬間に脱出も起こるので、急激な痛みなどを伴うのが特徴ですが、膨隆型に比べると症状の改善が早いと言われています。

膨隆型椎間板ヘルニア

膨隆型椎間板ヘルニア

例えばずっと同じ姿勢でいると、腰椎はいつも同じ重量を受け続けます。すると、髄核は上からの重量で押され続け、繊維輪に圧迫を加えます。

やがて、圧迫に耐えかねた繊維輪の一部が変形して突出することがあります。

この突出部分が脊髄の神経を圧迫することによって、痛みなどの症状がでてきます。これを膨隆型と呼びます。

繊維輪そのものが変形してしまうので、長期化することが多いのですが、圧迫量は脱出型より少ないので症状が弱い特徴があります。

食道裂孔(しょくどうれっこう)ヘルニアの場合

食道裂孔ヘルニアは、横隔膜ヘルニアの一種なのですが、横隔膜ヘルニア全体の大半を占めるくらい多いヘルニアなので、昇格させて1ページ分とることにしました。

ここからさらに3種類に分類されるのですが、その中には発見次第手術したほうがいいものや、薬でしのぐことが出来るものなどがあります。

しかし、食道裂孔ヘルニアの場合、怖いのはヘルニアそのものよりも、合併症または食道裂孔ヘルニアを遠因とする病気たちです。

ここでは、そうした病気たちもあわせて紹介してみました。

椎間板ヘルニアの原因

上で紹介したように、椎間板が損傷または変形することが椎間板ヘルニアの原因ということになりますね。

では、どのような原因で椎間板が損傷するのでしょうか?

加齢によるヘルニア

これはある意味、どうしようもない話なのですが、人間の骨は年を取るにつれもろくなっていきますし、肝心の椎間板も弾力性がなくなってしまいます。

そうすると、ちょっとした衝撃などでも繊維輪にヒビなどが入ってしまい、ヘルニアを引き起こすことになるのです。

なお、椎間板はもともと早いうちに老化が始まる(20歳くらいからもう老化し始める)ので、若いからといって安心しないようにしましょう。

特に下にも書きますが、カルシウムが足りない人の椎間板は老化も早まります。

骨粗鬆症によるヘルニア

骨粗鬆症によるヘルニア

おなじく、骨がもろくなってしまってヘルニアになるのは同じなのですが、こちらは骨を形作るカルシウムなどが不足した結果、骨が弱くスカスカになってしまったものです。

怖いのはあまりにも骨が弱くなりすぎると、ヒビが入るどころか一挙につぶれてしまう危険性があることです。

こうなると、急激で大量の脊髄への圧迫により神経をキズつけてしまい、後遺症・下半身不随などになりかねません。

ご存知の通り骨粗鬆症は無理なダイエットなどから引き起こされることが多いので、注意が必要です。

骨盤や背骨がずれている

悪い姿勢で長時間いると、猫背を始めとして背骨が歪んでしまいます。

そうなると歪んだ方にばかり圧力がかかり、そうすると当然ながら上から均等に押されるよりも圧力に弱くなるのです。

そうやってずれた姿勢が癖になると、やがて耐え切れなくなった繊維輪が突出して膨隆型ヘルニアを起こす原因になります。

ふとしたはずみ

本当に健康な椎間板であればめったなことではヘルニアになりませんが、以上のようにどこかしら不健康であることがほとんどです。

そのため、普段やらないようなこと、例えば重いものを持つ、普段は曲げない方向に腰を動かす、ひねる、長時間座りっぱなしにするといったはずみでヒビが入り、ヘルニアを起こすことになります。

腰椎椎間板ヘルニアの初期段階
(自覚症状)

背骨を通る神経群は、脳と下半身への命令のやりとりを一手に引き受ける大事な部分なので、ここがヘルニアで圧迫されると、実にさまざまな症状がでてきます。

脱出型の場合、いきなり症状が急激にあらわれるのですが、膨隆型の場合は次第に進行していくので、いくつか初期症状がでることが多いものです。

以下のような症状はでていませんか?

1:同じ姿勢をとるのがつらい

立ち続ける、または座り続けることが大変辛い。30分も我慢することが困難。

2:運動能力の低下

前かがみになると痛い・座って脚を前に伸ばす運動がきつい・イスから立ち上がることが苦しい。

3:感覚が鈍る

脚に触っても、触っている感覚が鈍い・運動時、妙に足が重く、反応が鈍い。

腰椎椎間板ヘルニアの症状

初期症状をすぎると、本格的にヘルニアの症状が出始めます。

代表的なものを紹介してみましょう。

症状1:頚椎の痛み

頚椎の痛み

実は、ヘルニアを起こしている腰椎よりも、その下であるお尻から足にかけて痛むことが多いです。

これは、圧迫される神経のうち坐骨神経(ざこつ-しんけい)を圧迫することが多いためで、まとめて坐骨神経痛といいます。

腰椎椎間板ヘルニアでは必ずでは無いものの、大半にこの坐骨神経痛が見られます。

痛みは転げまわるほどの激痛から、ジクジクと痛むものまで幅広くあります。脱出型では痛みが強い傾向が見られます。

そのほかの神経根を圧迫している場合は、激痛と言うよりも下で紹介するしびれ、感覚が鈍るというような症状のほうがでやすくなります。

症状2:頚椎のしびれ

痛みを伴う場合もありますが、そこまで行かない場合はしびれとして感じることがあります。

これといった理由も無いのに、いつもしびれているような感覚がある場合は、運動神経を圧迫されている可能性があります。

さらに悪化すると歩行困難、マヒまで至ることがあります。

3:頚椎の感覚が鈍る

脚に触っても、触っている感覚が鈍い・運動時、妙に足が重く、反応が鈍い。

腰椎椎間板ヘルニアのまとめ

椎間板ヘルニアのもっとも怖い点は、すぐそばを脊髄が通っていることです。

脊髄は骨に囲まれていますので、圧迫されてしまうと逃げ場がなく、すぐに症状に現れます。

そして運悪くこの脊髄が損傷すると、下半身の麻痺など重大な後遺症を残すことがあります。

ただのぎっくり腰などと思わずに、真剣に治療に取り組んでくださいね。

きちんとした治療をほどこし、脊髄に対しての損傷がなければ、時間はかかるものの回復・治癒・症状の軽減などが十分に見込めます。


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