ヘルニアといえば、鼠径(そけい)ヘルニアや臍(さい)ヘルニアか、腰痛の元である腰椎椎間板(ようつい-ついかんばん)ヘルニアを思い浮かべるかと思います。
あまり知られていないところでは脳ヘルニアや横隔膜(おうかくまく)ヘルニア、食道裂孔(しょくどうれっこう)ヘルニアなど、さまざまなものがあります。
このサイトはこうしたさまざまなヘルニアについて、正しい知識や対処を知ってもらうことを目的としています。
誤解されやすいのですが、ヘルニアそのものは病気ではありません。臓器が正しい位置からずれてしまい、場合によっては飛び出てしまった“状態”のことを言います。
有名なのは冒頭に紹介したような椎間板ヘルニアや鼠径ヘルニアなのですが、そのほか身体の大抵の場所はヘルニアになる可能性があるわけです。
ヘルニアそのものは病気ではなくあくまでも症状の1つだということが大事なのです。
詳しくはヘルニアを知ろう!のページで紹介しますね。
例えば、脳ヘルニアは脳の内圧が上昇し、首の付け根の穴から脳がはみ出てきて、脳根幹部を圧迫している状態です。
これが鼠径ヘルニアであれば。股の部分から腹筋の圧力で臓器が(大抵は腸ですが、女性の場合は卵管なども)はみ出てきた状態と、まったく違う症状・危険度です。
ただ、“臓器がずれている状態”という部分だけが一致しているので、両者ともヘルニアと呼ぶのです。ヘルニアと一口で言っても、さまざまなものがあるのはこうしたわけからです。
ヘルニアというのは珍しいものではなく、誰の身にでも起きるものです。
特に現代人は運動不足で、しかも歪んだ姿勢を日常的に行うことに慣れてしまったせいで、椎間板ヘルニアや鼠径ヘルニアなど、筋力のおとろえを原因となしたヘルニアが増えています。
これからは、ますますヘルニアに悩まされる人が出てくるはずで、残念ながらその中の一人にあなたが選ばれないとは限らないわけです。
決して他人事ではありませんね。
上で話したとおり、いつあなたがヘルニアになるかもしれません。
そこで、このサイトでは実際にあなたのお役に立てるよう、ヘルニアの知識、症状、原因といった情報から、予防するためのアドバイスと共に、もしもヘルニアになってしまった場合の治療や手術に至るまでを解説しています。
解りやすくするため、以下の4つに大きく分けてみました。
ヘルニアを予防するにも治療するにも、まずはヘルニアがどのようなものなのかを知らなくてはなりません。
個人的な見解ですが「なんでこうしないといけないのか?」という理屈がわかっていない健康法や予防方法というのは、本当に長続きしないと思うからです。
例えば、椎間板ヘルニアを予防するために腹筋や背筋を鍛えろ、というのは良く言われますね。
でも背骨(腰椎)のヘルニアなのに、なぜ腹筋を鍛えるのかわからない場合と、「腹筋や背筋は腰椎を保持するのに大切なサポーターで、鍛えれば腰椎をカバーできる」という理屈に納得して行うのではやる気も違うと思います。
そのために、まずはヘルニアを理解するのが大事です。
さっきも言いましたが、ヘルニアは発生した場所で、まったく違うものです。
放っておいてもほとんどが自然に治ってしまう臍(さい)ヘルニアから、一分、いや一秒を争う脳ヘルニアまで、さまざまなものがあります。
ここで、あなたが今気になっている部分の、ヘルニアの症状と原因について考えてみましょう。
日常的な生活で気をつけるだけでも予防できるヘルニアがあります。ここではさらに一歩進んで、運動やベルトなどで積極的にヘルニアを予防してしまうことも考えていきます。
もっとも予防に気をつけた人との差が出やすい椎間板ヘルニアの予防をメインに、その他のヘルニアも紹介しています。
長続きしてもらうことを第一として、無理のない予防方法を中心に紹介していますので、少しずつでも試してみませんか?
ヘルニアになっても、その治療方法は部位ごとに変わって来ます。
ただ、共通しているのは急性の危険なものか、治療しても良くなる見込みが無いもの以外は保存療法(ほぞんりょうほう)といって、手術以外の方法で治すことが基本だということです。
ここではそれぞれのヘルニアの手術または保存療法について紹介しています。各治療方法のメリットやデメリット、保険は使えるのかどうかなど、実際に治療を受けるときに役立つと思うことを紹介しています。
また、治療後のリハビリテーションにも触れてみました。